kentosatoko’s blog

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桐島聡 逮捕か


    そんなニュースが夕方流れた。全国の交番で、美容室や駅など公開の場所で掲示されている彼の指名手配写真は誰もが覚えているんじゃないかなぁ、50年も逃げていたんだから。昔「加藤三郎と太田早苗」二人を捕まえたら二階級特進と言われていた。今回神奈川の病院で末期癌で治療を受けて入院している彼が医師に実名を告げたことにより警察の知るところとなり、警視庁公安部が確認をしたものだった。昨年12月には大坂正明が捕まっている。

 思えば、昭和49年当時「東アジア反日武装戦線」が敢行した一連の企業爆破事件は、日本企業の会社員ならず国民を震撼させたものだった。そんなこんなで世間の厳しいバッシングが全部自分に向けてさえいたように思った。いくつかのテロのうちの一つが彼の手配の犯行である。彼らは本来であれば「御召列車爆破計画」を極秘裏に目論んでいたものが決行する前に察知されたことで方針転換し、企業をターゲットにした。三菱重工業が真っ先に彼らの標的にされた。彼らは「狼グループ」などと分散して活動していたが、桐島は「さそりグループ」の一員だった。それらの武闘派テロリストの中には後に大道寺将司や妻の大道寺あや子、佐々木規夫、桐島聡らがいた。これらのテロ後に日本赤軍が敢行したハイジャックで捕まった仲間を救出するという作戦もあり、彼らは日本赤軍と合流し国内に飽き足らず国外で次々とテロを敢行していく。反帝(帝国主義に反対する)・反スタ(スターリン主義によらないプロレタリア革命)を標榜した中核派革共同革命的共産主義者同盟革命的共産主義派)をはじめ、中核派と対抗する革マル派(正確には革命的共産主義者同盟革命的マルクス主義派)、そして武闘派である革労協狭間派や日本赤軍など多種多様な主義主張により様々なグループに分かれ、企業や警察、その関連施設を狙った時限式発火装置による爆弾テロが行われ脅威となっていた。クルマのトランクから発射する飛翔弾もあった。

 彼がなぜ逮捕されるのか(今はDNA鑑定などで逮捕をするのを待っている)、既に時効を迎えているのではないかという疑問もあるが、先ほど触れたように共犯者の一部が国外に逃亡していることで、刑事訴訟法の規定に基づく「時効が停止」することになったのである。

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 時代は変わった、と言えようか。人ころ街頭犯罪(ひったくりや車上狙い)が横行していたものが、今は特殊詐欺に犯行形態が変わっている。小学校時代の担任が60年安保を戦った人であった。逮捕もされている。そしてちょうど高校一年になった1970年(大阪万博が開催された)には70年安保が華やかでそこに何故か部落解放などの主張が加わって、高校の担任がビラ配りなど活動していたのを覚えている。「どんなに自分を追い込んだとしても、考えるのをやめてはいけない」これが担任の先生が私に残した言葉だった。将来の教え子の姿を見越してのことだったのかも知れない。小学校の担任は既に鬼籍に入っている。この間高校時代の同級生から同窓会の開催を呼びかけるハガキが来ていた。一度も参加したことがないから一度行ってもいいかなと思っている。

 

 

※ちなみにであるが、当時の若者はこぞって「安保反対」を唱えていた。もしそうであれば米軍の駐留にはもちろん反対であるはずだから、自国の軍隊を持たなければならず、従って韓国のように徴兵制も考えなくてはならない。これまで色々不都合もあることはあったが米軍との協働による軍事演習などがもしなかったならば、中国は台湾を狙い、太平洋を我が物顔で縦横無尽に振る舞うことも憲法上の制約とか云って指を咥えて見ている図が現実となっていたことだろう。

1月28日朝のニュースでは、桐島は危篤状態だと言う。路上で倒れて伏せっていたところを、通りかかりの人が119したのだろうと思う。そして救急で病院に運ばれたらしい。最後は結局人の世話になるんだろうなぁ….。

 

※そして1月29日朝容態が急変し帰らぬ人となってしまった。それにして偽名を名乗って今日まで30年神奈川県内の工務店で働いていたということは(このひと月の間は身近に知る人も顔を合わせなくなっていたらしい。通院を始めた時期だろう)全く過去と決別した生き方していたからだろうか...?